FASHION
トガオシ。Vol.310
ザノーネ&インコテックス、注目の春ウェア
厚手のコートはもう手仕舞い。とはいえ、「花冷え」といって寒暖差のあるこの季節。都会の大人に相応しい、カジュアルスタイルの正解とはどのようなものでしょう?戸賀編集長に正解を伺ってきました。
都会の大人のアウターブルゾン、その最適解とは
▲ ザノーネ / コットン ニット ブルゾン ¥77,000(税込)
▲ ザノーネ / コットンパイル ショートスリーブ ポロシャツ ¥34,100(税込)
▲ インコテックス / ストレッチ コットンツイル ノープリーツ パンツ ¥49,500(税込)
▲ オーデマ ピゲ / ロイヤルオーク クロノグラフ
シャツ1枚にはまだ尚早。スプリングコートという選択肢もあるのですが、クルマ移動がメインのリッチな都会の大人には、ちょっと面倒なところもあります。颯爽と春を駆け抜けるスポーティなブルゾンスタイルに憧れるのですが、なかなか難しいんですよね。
「大人のブルゾンって正直難しいんだよね。どこか作業着っぽかったり、競馬場のオジサンに見えちゃうこともあるからね。で、結論から先に言っちゃうと、キョートが最強。ザノーネのニットブルゾンが間違いないんだよね」
「キョート(CHIOTO)」はこれまでB.R.ONLINEでも何度も取り上げている、ザノーネの定番品。昨秋にはカシミアの「キョート」もご紹介しました。スタンドカラーのニットブルゾンでボタンナップタイプ。リブ衿の立ち上がりがよく、ボタンは全開、もしくは中2つほどかけてXフロントに着るのがサマになるタイプです。
「ブルゾンとカーディガンのいいとこ取りがされているからハズさないんだよね。カーディガンのリラックス感がありながら、街着としてスマートに着こなせるのは、計算されたシルエットの賜物。お腹周りが適度にスリムで、スリーブの細さもバランスがいいよね。ファッションエディターやスタイリストに愛用者が多いのも頷けるよ」
クルマに乗り込むときに裾を気にする必要がなくて、インナーはシャツでもクルーネックでも似合いそう。今日はポロシャツを合わせた戸賀さん、リラックスしているのに洒脱にも見えて「このままオフィスに行ける」といわれるぐらい、きちんとして見えるニットアウターです。
小柄なイタリア人&日本人のためのショート丈
▲ ザノーネ / コットン ニット ブルゾン ¥77,000(税込)
ダークブルー/クリーム/カーキ
シーズンごと、ニットの素材を変えて展開している「キョート」はザノーネの人気定番にして不朽の名作。“キョート(=京都)”という名称からも、日本人向けにリコメンドされているアイテムだっていうことが伝わるはずです。
「日本人の体型をショートタイプのアウターで、バランスよく見せるのは難しいんだけど、これは完璧。ヨーロッパ人のなかでもそれほど背が高くないイタリア人が、オジサン体型をカバーできるように、スタイルよく見えるバランスを研究した“計算されたシルエット”だからね。イタリア人にも支持されているモデルで、ネーミングでは日本を意識させる、愛すべき男の定番です」
今シーズンはコットンニットで、しっかり肉厚。それなのに重たさ、野暮ったさは感じさせないので気軽に羽織れるのもうれしいところ。カラーもダークブルー、クリーム、カーキというラインナップで、春らしいカラーパレットが揃っています。
BR限定のインコテックスにもご注目ください!
ちなみにここで戸賀編集長が穿かれているパンツは、ザノーネの兄弟ブランドであり、イタリアを代表する“ソロ パンタローネ(パンツ専業)”インコテックス。美脚パンツの雄として知られ、30番や35番とモデル名で指名買いされることでも有名です。
そんなインコテックスの豊富なラインナップの中でも、BRでしか買えないモデルがこちらのモデルです。ジャケット合わせが得意な「スリムフィット」が定番にして主流のインコの中で、シルエットはさらに細身の「タイトフィット」。素材はインコテックスオリジナルの「ロイヤル バタビア」を採用した、BR限定モデルなんです。
「ロイヤル バタビア」は耐久性があり伸縮性にも優れるストレッチコットンツイル。柔らかなコットン糸と上質なポリウレタン糸を混紡し、地球環境にも配慮して有害な化学物質を最小限に抑えてつくられたエコフレンドリーな新素材です。未来のインコの主流となる生地を、ぜひ細身美脚のシルエットで体験してください。
都会の大人が着るべき春アウターのワンモアシング
▲ ザノーネ / コットンパイル バルスタータイプ ブルゾン ¥44,000(税込)
▲ アンティーチポ / クルーネック ショートスリーブ Tシャツ ¥14,850(税込)
▲ インコテックス / ストレッチ コットンツイル ノープリーツ パンツ ¥49,500(税込)
▲ オーデマ ピゲ / ロイヤルオーク クロノグラフ
某発表会で有名な「ワンモアシング(One more thing)」とは、「もうひとつ」注目の発表があるときに使われる言葉。今回は、戸賀編集長が「ワンモアシング」をご紹介したいそうです。それが、こちらのニットブルゾン。どこかで見たことあるデザインと思われた方はイタリアファッション通ですね。
「これがベースになっているのは、あのバルスタリーノ。すべてのブルゾンの原型になったといわれるショートタイプブルゾンだよね。そのシルエットをモダナイズして、パイル地で作っちゃったのがザノーネの目の付け所で、とにかく素肌に触れるところが気持ちいい!」
クルマに乗るのにちょうどいい着丈。それに軽くて持ち歩きに便利なうえ、これからの季節、冷房がきつめの場所でも重宝しそうです。
「パイルでもやんちゃに見えないし、ほどよく緩めのちょっとフィッティングが心地良い。それにこのベージュカラーは好きな色だね。女性からも可愛いっていわれそうじゃない?」
価格も含めて、キョート最大のライバル
▲ ザノーネ / コットンパイル バルスタータイプ ブルゾン (ネイビー/ベージュ) ¥44,000(税込)
ボタンナップにフラップ式パッチポケットはバルスター型ブルゾンのアイコニックなデザイン。そこにサイズバランスや各部のディテールで、ザノーネ流のモダンなアレンジが利いています。シルエットは先ほどの「キョート」より、大人感も漂う気持ち着丈長め。吸水性と通気性にも優れるパイル素材は、フィッティングも緩やかで程よくリラックスしていて、こちらのほうが好みという方もいらっしゃるはずでしょう。
「それと価格が良心的。アウターブルゾンがこの値段って、円高のいまインポートブランドではもはや信じられない!いい意味でキョートの最大のライバルといえそうだね!ベージュを買います!」
▼こちらの記事はB.R.ONLINEでもご覧頂けます。
Producer:大和一彦 / Photographer:鈴木泰之 / Writer:池田保行 (ゼロヨン) / Designer:中野慎一郎
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